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大型含浸装置用真空排気システムのご紹介
今回ご紹介するのは、大型含浸装置において含浸タンク内を大気圧から真空状態に繰り返し排気するために使用される、大型ルーツ真空ポンプを主ポンプとした真空排気システムです。
送電用高圧トランスや大型電動機、発電機といった重電機器では、絶縁部での事故が多く発生しており、絶縁は機器の中でも特に重要な要素の一つです。真空含浸は、真空環境下でコイルの絶縁層から空気・水分・揮発性物質を除去し、その後樹脂を含浸させることで、コイルの耐電界性、機械的強度、耐湿性などを向上させます。含浸タンクの真空排気に加え、含浸材料の脱気・脱水も重要な工程であり、重電機器ではマイカなどの絶縁層に、エポキシなどの熱硬化性樹脂を真空加圧で含浸する手法が一般的です。
本案件では、大型電動機用真空含浸装置において、13 m3の容積を持つ含浸タンク内を、7分以内に大気圧から10 Pa以下まで排気することが求められました。この要求に対応するため、当社がご提供したのが本真空排気システムです。
[真空排気システムイメージ画像]
本真空排気システムでは、大排気速度12,000 m3/hを誇る大型ルーツ真空ポンプR12001を主ポンプとし、荒引きおよび補助ポンプとして排気速度900 m3/hの揺動ピストン形油回転真空ポンプP901を組み合わせています。R12001は、大型のまゆ形ロータをベルト駆動で回転させることで、大排気速度を実現しています。P901は180度位相をずらした二連の揺動ピストンを採用しており、振動を低減しつつ、揺動ピストン式ならではの優れた潤滑性と堅牢性、そして高圧下でも動作する油供給機構により、他の大阪真空製揺動ピストン形油回転真空ポンプと同様に、過酷な使用環境にも十分対応可能です。
[油回転真空ポンプP901 揺動ピストンのイメージ]
設定した真空度に到達すると、吸気口側に設けた真空スイッチにより、ルーツ真空ポンプが起動します。吸気口と排気口の間には弁体の自重によって開閉する逃し弁を備えており、高圧側からのポンプ起動を可能にしています。また、本排気システムは樹脂を扱う工程で使用され、防爆区域への設置が想定されているため、電動機・真空スイッチ・電磁弁はすべて防爆仕様となっています(逃し弁は自重開閉方式のため、防爆区域でも使用可能です)。
[真空排気システム系統図]
産業分野によって求められる真空環境はさまざまです。当社では、お客様のニーズに応じた最適な真空環境を実現するため、様々な真空システム(排気ユニット・真空ポンプセット・真空装置)を取り揃えております。高真空から低真空まで対応可能な各種真空ポンプや真空コンポーネントを単体でご提供することはもちろん、システムに組み込んだ形でのご提案も可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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