事例紹介

X線計測実験真空容器用高真空排気システムのご紹介

 

今回紹介するのは、X線計測実験を行うための真空容器を排気するために用いられる、ターボ分子ポンプを主ポンプとする高真空排気システムです。本製品は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 関西光量子科学研究所(木津)に納入されました。

 

本排気ユニットは、真空容器に直接取り付けられる300 L/sクラスの磁気軸受形ターボ分子ポンプ TG390Mと、ピラニ型と冷陰極電離真空計の複合型真空計、そしてそれらのコントローラと補助ポンプ等を載せたカートから成ります。

 

真空容器に取り付けるターボ分子ポンプは磁気軸受形とし、メンテナンスフリー、オイルフリーで振動が極めて小さな排気を可能にしています。また吸気口フランジは銅ガスケットを使ったコンフラットタイプとし、ガスケットからの軽ガスの透過や放出ガスを低減し、また高温でのベーキングを可能にしています。

 

カートには補助ポンプとして、2台のターボ分子ポンプによるタンデム排気を可能にする50 L/sクラスのグリース潤滑玉軸受形ターボ分子ポンプ TG50Fと、200 L/minクラスのスクリュー型ドライ真空ポンプ DSP251を搭載しています。2台のターボ分子ポンプによるタンデム排気とすることで、軽ガスに対する十分に大きな圧縮比を得ています。ドライ真空ポンプは排気流路に油を用いず、オイルフリーでクリーンな排気を実現します。

 

[真空排気システムイメージ画像]

 

カートは自動リークバルブを搭載し、ターボ分子ポンプを停止した際には、ベアリング部からの油の逆拡散を防ぐため、ポンプ内部を大気で自動的にリークします。

 

[真空排気システム系統図]

 

産業分野によって必要とされる真空環境は様々です。お客様のニーズに合わせた最適な真空環境をつくるためには、様々な真空システム(排気ユニット・真空ポンプセット・真空装置)が必要になり、そのご要求に応えられる幅広いラインアップの真空製品を大阪真空は提供しております。高真空から低真空までの真空ポンプ、真空コンポーネントなどの単品販売だけでなく真空システムに組み込んだ状態で提案可能ですので、ぜひ当社までにお問合せください。

 

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