事例紹介

「医療用加速器向け真空ポンプ・排気システム」のご紹介

~信頼性の高いターボ分子ポンプTG-Fシリーズを搭載した排気システム~

 

近年の最先端のがん治療法として、放射線治療の需要が増えています。中でも、陽子線や炭素線などを用いた粒子線治療は、患部に放射線を集中させることで正常組織へのダメージを少なくできる治療法として注目されています。

 

粒子線加速器のモデル *1

 

弊社の約65年に渡る真空機器の実績と経験が評価され、粒子線治療に使用する加速器の真空排気系に真空機器及び排気システムが採用されています。治療用の加速器であるため、耐放射線及び高信頼性が要求されます。そのような厳しい条件下で、弊社はターボ分子ポンプだけでなく真空機器全般のシステム及び制御盤・制御シーケンスを含めた設計・制作を担っています。また医療現場で要求される迅速且つ的確な現地サービスも国内外含めて評価されており、これらが継続採用されている大きな要因だと考えています。

医療用加速器向けの排気ユニットと同様設計の標準排気ユニット、STシリーズもご好評を頂いています。例えば大型加速器で使用する場合、キャスターが付属されたアルミフレーム架台に外乱に強いターボ分子ポンプTG-Fシリーズと補助ポンプをコンパクトにシステム化していますので、必要な場所へ容易に迅速に移動することが可能になります。

この排気ユニットに搭載されているTG-Fシリーズには、外乱に強いこと以外に小型で軽量、グリース潤滑玉軸受が長寿命である特長があり、先端医療の現場で信頼性を高く評価されています。

 

*1 公益財団法人 医用原子力技術研究振興財団のホームページより引用
URL:http://www.antm.or.jp/05_treatment/images/tr06_02b.gif